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梅星

Author:梅星
社会人になっても、いつもいろいろな空想の世界を思い描いていました。
その中で、ずっと書きたかったお話(小説)をブログという世界を使って紹介させていただきます。
無理なく肩の力を抜いて続けていきたいと思いますので、楽しんでいただけたらと思います(毎週更新予定です)。
初めて読まれる方は、『あらすじ』も並行して読んでいただければ、読みやすいかと思います。
お楽しみください。

尚、文中の登場人物、会社等すべてフィクションです。


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DATE: CATEGORY:はるかな通信
はるかなブログに訪問していただき、ありがとうございます。

はるかな物語りは、なんとか毎週休まず3年目に突入しています。
春彦と佳奈の今、生まれた頃、小学生のころ、中高校生のころ、そして、今連載している大学生のころ。
各世代の春彦と佳奈の物語を年代順ではなく思いついたまま書いて来ています。
各章と年代については、あらすじに書いていますので、興味があればご覧ください。
現在、執筆中のクロスロードは、別々の場所で大学生活を送っている春彦と佳奈。
お互いのことを思いながらも平行線をたどる二人。
そんな二人に起こる様々な出来事を書いています。

そして、はるかな物語りと別にショートショートを不定期ですが、書いて行こうと思います。
現在、会社員の私。
その通勤途中の社内の風景から考えた短編です(フィクションです(笑))。
はるかな物語とは違った内容の小説ですが、お楽しみいただいたらと思います。

今のところ、本編の”はるかな物語”が週二回(火、金)。
ショートショートが週2回(月、木)、できたら3回(水)。
いずれも、夜にアップの予定です。

<20180917>
ショートショートですが、各章にサブタイトルを付けました。
目標は、30話です!

<20181008>
ショートショートのバックナンバーは、以下のURLからご覧ください。
題名は「車中の住人(ショートショート)」です。

https://ncode.syosetu.com/n0375fb/

では、お楽しみください。
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DATE: CATEGORY:はるかなショートショート
帰りの電車の中。

飛び石連休の間の平日だったせいか、真っ直ぐ帰宅組が一段した後の電車に乗ると、立っている人もまばらな車内。
「いつもこんなに空いていればいいんだけどな。」
なんて思っていると、いきなり前でドスンという大きな音が。
見ると20歳代位の若い女性が仰向けで倒れています。
「わっ、どうしよう!」
私はパニックになり、周りを見わたしますが、周りの乗客も驚いて、ただ見ているだけです。

私は意を決して倒れている女性に向かって、「大丈夫ですか?」と大声で何度も尋ねます。
状況的に、貧血を起こしたのでしょうか、倒れて後頭部を床に打っているようです。
電車の床は、コンクリートではなく硬質ゴムのような素材で、倒れて大きな音しても、倒れ方次第ですが、そんなに大事には至らないようです。
しかし、その時はそこまで頭が回りません。
「頭打っているよな、どうしよう、動かさない方が良いかな」
いろいろな思いが頭の中がぐるぐると渦を巻きます。
ひたすら女性の声をかけていると、女性は目を開け、意識がしっかりしてきたようです。
「大丈夫?」
と尋ねると「はい」としっかりした返事が。
すると少し先の座席の方から若い男性が、「座ってください」と席を立って女性に声をかけます。
女性はよろよろと男性の声の方に歩いて行きます。

「よかった」
でも、心の中では後悔でいっぱいです。
なぜマンガに出て来るスーパードクターのように、さっと脈をとったり、瞳孔を見たり、「バイタルは正常」と言ったり…は出来なくても、抱きかかえたりできなかったのだろうと。
人は非日常な事象に直面するとパニックを起こし、何もできなくなります。
「一度経験したんだ、次は絶対に、医者じゃないけど、もっといい対応ができるように心掛けよう。」
「お願いしますね。」
離れた席に座った女性が言ったような。

明日は誰も倒れませんように。
倒れる絵
DATE: CATEGORY:はるかなショートショート
朝のラッシュ時の電車の中。

何かの原因で電車のダイヤが乱れると、たちまち車内も駅も地獄の戦場と化します。
降りる人は車内の人をかき分けドアに向かい、ホームの人は乗り遅れまいと、大挙してドアに向かって来ます。
その上げ潮みたいな乗車客の波が押し寄せてきた時
「降りまーす!」
と、大声で叫び突進していけば、何とか降りることは可能ですが、小柄でか細い声しか出せないような女性の場合、降口付近までなんとかたどり着いても、乗車客の波には勝てません。
車内に押し戻され、その時の人の勢い、恐怖、痛み、悔しさ、悲しさ、いろいろなものが交差して泣き出す姿をたまに見ます。

今日も、ダイヤの乱れで車内はぎゅうぎゅう詰め。
ふと、ドアの付近を見ると小柄な女性がきつそうにしています。
次の駅で降りるのでしょうか。
心なしか、顔色もさえません。
きっと、何度か降りることが出来ず戻された経験があるのだろうと思います。

電車が駅に着くと、案の定、女性はか細い声で「降ります」言っているようですが、なかなかドアまでたどり着けません。そうこうしているうちに乗車客の波が。
絶体絶命!
その時、その女性の前に絶対に会社員には見えない強面の50代位の男性が割り込み、乗車客に向かって一喝。
「お前たち、こっちとら降りるんだよ。
 どけって言ってんだよ!!」
まるで、落雷の様なドスの効いた大声で捲し立てます。
その剣幕にさすがの乗車客も怯み、まるでモーゼの十戒の映画のように人並みが二つに割れ、その中を強面の男性は睨みを効かせながら悠々と降りて行きます。
当然、その後ろをちょこちょこと小柄な女性が付いて歩き、無事に電車を降りることが出来ました。

ドスの効いた声は怖かったけど、まあ良かったなと思い、何気なくホーム上に目をやると、何とその強面の男性が次の電車に乗る列に並んでいました。
「まさか、女性を降車させるため?」
強面の男性と目が合った気がします。
「当たり前だろ。
 “弱気を助け、強きを挫く”
 それが任侠っていうものさ。」
と自慢げに言ったような。
頭が下がる思いです。

明日も同じ電車に乗ろう。
任侠絵


任侠(にんきょう、任俠)とは本来、仁義を重んじ、困っていたり苦しんでいたりする人を見ると放っておけず、彼らを助けるために体を張る自己犠牲的精神や人の性質を指す語。
(weblio辞書より)
DATE: CATEGORY:はるかなショートショート
今日も帰りの電車の中。

季節は夏。
飲み会の第一陣が帰宅し、第二陣が隆盛の時間、電車の中は、周りの人とぶつかることもなく、かなりの空間がある、まあまあの混み方です。
ドア近くに立っていると、前にワイシャツ姿で、少しほろ酔い加減なのでしょうか、機嫌のよさそうな会社員風の男性が私の目前に背中を向けて立っています。
私は、ドアの上のテレビを見ていると、その男性の肩に何かが這い上がって来ます。
よく見ると、その虫はきれいなメタルグリーンのコガネムシでした。
コガネムシを肩に乗せている人は、全く気が付いていないよう。
私は、コガネムシを避けてその人の肩をトントンと叩いて教えようとします。
肩を叩かれた人は、余程機嫌が良かったのか、フレンドリーな笑顔で振り向きます。
その瞬間、肩に乗っているコガネムシに気が付き、見る見るうちにフレンドリーな笑顔が消え失せ、恐怖で引きつった顔になります。

確かに、よく車内で見かけるカトンボやガ、ハエはみんな嫌な顔をしますが、手で払ったりするくらいです(まあ、蜂は除きますが)。
それが綺麗なメタルグリーンとはいえ、5cm(少しオーバーですね。3,4cm位でしょうか)の塊が動いているのですから、恐怖にかられます。
その男性は、開いている手でコガネムシをはたき落とし、車内の中の方に移動していきました。

コガネムシと似ているカナブンの違いですが、パッと見た目は良く判りませんね。
色はコガネムシよりもカナブンの方が黄金色だそうです。
コガネムシは身体が丸まっこく、頭も丸い、カナブンは平べったく頭は四角ぽい。
大きな違いは、コガネムシは害虫でカナブンは益虫だそうです。

さて、はたき落とされたコガネムシは丈夫で動き始めます。
そこに、若い会社員風の男性がヒョイとコガネムシを掴むと、何かを入れていたビニール袋にポイっと入れて次の駅で降りて行きます。
「それ、コガネムシ。」
「わかっているよ。大丈夫、子供にあげるから。」
と男性は言ったような言わなかったような。

帰ったら昆虫図鑑を読み返してみよう。
コガネムシ絵
DATE: CATEGORY:はるかなショートショート
朝ではなく、帰りの電車の中。

盆踊り?花火大会?
浴衣姿の若い女性が2人、途中駅から電車に乗り込んできます。
帰りの時間で丁度、真っ直ぐ帰る組みと一杯飲んで帰る組みの間の時間のせいか、車内は座れるほどではないのですが結構空いています。
私は運よく乗車駅で直ぐに座れ、途中駅で反対側のドアから乗って来た浴衣姿の女性、その女性たちは反対側の席のあるつり革に摑まっていたので、私からは後ろ姿を見ることに。

そう言えば、昔、年上の従兄がフォークギターで「浴衣の君ぃは~」って歌っていたっけ。
曲の題名も歌手の名前も忘れてしまいましたが当時大流行した歌、でも、私は幼く、歌詞の内容はわかりませんでした。
しかし、よく聴かされていたので、いつの間にか覚えています。
浴衣に尾花(すすき)の簪(かんざし)、もう一杯いかがなんて、色っぽいね。
そう、今ならば、その情景を思い描くことが出来ます。
十五夜の月(なぜ十五夜かは、突っ込まないでください)の明りの下で、縁側に座りながら絣(かすり)の浴衣が良く似合い、髪をアップにして簪で留めているおしとやかな女性とお酒を飲んで…なんて。

妙な空想をしていると、前の方からコンコンコンと何やら音が聞えます。
見ると浴衣の女性の内一人が下駄のつま先部分で電車の床をコンコンと叩いています。
もう一人の女性は、何やら夢中でスマートフォンで何かを入力中のようです。
その内、床を叩いていた女性は、つり革にぶら下がる様にブランブランしはじめます。
そして、スマートフォンを操作している女性を見上げるようにぶらんぶらん。
スマートフォンを操作している女性がその女性に気が付くと、“がははは”と言わんばかりの声で笑います。

浴衣の女性、おしとやかで…なんて空想を妄想に変える瞬間でした。
「なに勝手に妄想してるの。
 本番でおしとやかにすればいいじゃん。」
と聞こえたような。
「でも、やはり浴衣の女性は、常におしとやかの方が品格があっていいですよ。」
などと言いたくなります。

今晩は一人で月見酒を楽しみます。
浴衣絵

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